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フィリピンのモールに出店することの考察記- その2





今回の考察記は少しダークサイドについて触れていきたい。

1. 見積り価格
これは建築業界(日本・フィリピン問わず)全体に言えるのであろうが、見積もりがとにかく「どんぶり勘定」で見積もってくる。コントラクター(請負業者・改装業者)は大体◯◯ペソ/平米という見積もりを出してくる。気をつけなくてはいけないのは、彼らが利益を出そうと思ったら粗悪なものをどんどん使える、という点である。例えば中国製の耐久性のない素材を平気で使ってくる。(だからフィリピンのインテリアはすぐに壊れる、と自分で納得している)カフェの1号店がまさにそんな感じであった。丸投げしたためにひどい品質であった。キャビネットのドアは2年持たずに全て壊れ、キッチンからは水漏れ、おまけにタイルまで割れた。テーブルも全滅。今回使っているタイル業者に見てもらったら手抜きもいいところらしい。

今回勉強になったのは「自分の眼で何でも確認すること」であるし、品質を見極める知識を身につける、ということである。例えばタイル。Home DepoなどのDIYショップで販売しているのは正直安物の中国製がほとんど。今回たまたまイタリアとスペインからタイルを輸入している人と知り合いになった。コントラクターが見積もってきた中国製のタイルの半額でイタリア製のタイルを仕入れることができた。コントラクターによっても違うだろうが、おおよそ市価の2倍から3倍くらい乗せてくるのが普通である。今回タイル、ライト、エアコン、テーブル・椅子、ケーキディスプレイ、冷蔵庫、キッチンシンク、ガラスドア、オーディオ、スピーカー、作業台はいろんなアドバイスを受けながら全部自分で決めた。

繰り返しになるが人任せにしてはいけないとつくづく感じた。値段も安く買えるのもあるが、自分の眼で確かめることで、将来問題があっても納得がいく。1号店のコントラクターはいくら催促しても直しに来ないので、残金も取りに来なかった。全部手直ししていたら残金の額を大きく超えてしまうのはわかっていたようなので、あとは知らんぷりである。(フィリピンあるある)自分で知識をつけて、正しい業者から正しいものを買うべきであると強く思う。業者に丸投げしている金額より少なくても25〜50%安く買える。(コンストラクターはいい迷惑だと思うけど)

2. コネを作るということ
フィリピンで出店するということは、出店する場所の市役所からいろいろな許可証を貰わなくてはいけない。会社を設立するのとは「別に」それらの許可が必要になる。その数は正直膨大な数である。市役所サイドも毎日申請してくる書類を「ちんたら」処理しなくてはいけない。まともに申請したらどのくらいで許可が降りるのだろうか?まともに申請をしようものなら、専任の人を市役所に張り付かせる必要がある。市によって違うのらしいのだが、正直気の遠くなるような作業であるし、もしかしたら申請段階で気が滅入ってしまうかもしれない。フィリピンはそういうところだ。

でも「コネ」や「袖の下」が効き目を発揮するのもフィリピンである。正直この手の汚職は今後20年はなくならないと思う。日本でも森友学園が問題視されているように、汚職はなくならない。フィリピンでいくらドゥテルテ大統領が汚職撲滅運動をしても、根はとてもとても深い。

そういう社会なので「まともに」やろうとしたら気が遠くなるような時間と労力がかかる。公務員も安い給料なのでそれを強く望んでいる。いかに「有益な」人物を見つけ、安く済ませるかがここではポイントである。「そんな汚いことをやってられない」という人は気長に待っていたらいいと思う。その間に競合に市場を奪われるだけの話だ。

以前うちのスタッフが日本に行く用事があったのにパスポートの更新を忘れていた。チケットは購入済である。出発まで1週間足らず。通常なら1ヶ月以上かかる。たまたま知り合いのお父さんがDFAのお偉いさんで、その人に頼んだら「特別に」半日でパスポートの更新をしてもらった。私の運転免許も並ばずに一時間で更新できた。そういう国なのだ。

私は基本的にそういう汚れたことが大嫌いである。ビジネスで袖の下を渡したことは1度もない。でも「リアルな現実」はそうではない。フィリピンでは特にそうだ。そういうことを言っていたら何も始まらないし、何も起こらない。

今回やったことの詳細は申し訳ないがここでは書くことができない。しかしコネを最大限利用して許可はすんなりと出た。SMサイドの許可もすんなりと出させた。繰り返しになるが、まともにやっていたらフィリピンではいつまでたっても終わらない。何をすべきかを理解して、適切な方法で対処すること。そういうことは自分で勉強するしかない。人任せにしていたらダメだと思う。またそういう事の事実から眼を逸していたらそれもダメだ。合法的かつ適切な方法を見出すことが重要だと思う。

何度も書くが、そういうことは大嫌いである。念のため。