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MOAに出店して改めて思うこと





6月7日に日本に戻ってきて慌ただしく過ごした後、日曜日にマニラに戻ってきた。日本にいる間も半分くらい東京にいて、ほとんど京都の自宅には戻らなかった。その間に東京で展示会が2つあり、6月13日からの展示会ではフィリピンから過去最多の来訪があった。アテンドやアレンジなどが朝から夜まであったので、久々に疲れた。そのせいで体調を少し崩してしまい、京都に戻っても連日病院に通っていた。マニラに戻ったが今週はミンダナオ島方面への出張が続く。

前回から間が開いてしまったのでいろいろと書きたいことがあるが、また追々書いていきたい。

日本に帰ってすぐに東京ビッグサイトで行われた「カフェ&喫茶ショー2017」に行ってきたが、この展示会は現在の日本のカフェのトレンドが一通りわかるようになっている。

日本においてはコンビニコーヒーの拡大もあり、コーヒー市場は年々増加の一途である。コーヒー関連の統計を見て驚いたのはコーヒーの消費は60%以上が家庭内で消費されていて、カフェや専門店で消費する量は消費全体の2%以下という数字である。カフェの数は10年前と比べて17%、1991年と比べると何と45%も減り続けている。コーヒー市場全体では消費は増えているのにカフェの数が減っているのが現状である。日本ではレギュラーコーヒーの消費がインスタントコーヒーの消費量に近づいてきており、高級化が進んできている。

一方のお茶市場は年々減少傾向が続いていて、若い世代では急須を使ってお茶を飲んだことがない人も多いらしい。お茶=ペットボトルという時代になってきた。ただ日本茶が見直されている部分も出てきていて、輸出は北米を中心に伸び続けている。抹茶は供給が追いつかない状態がずっと続いている。海外先行で日本茶をコーヒーの代わりに飲むことがトレンドになるかもしれない。

フィリピンにおいては「コーヒー」=「3 in 1」コーヒーを連想する人が多く、レギュラーコーヒーを日本のように飲むスタイルはまだまだ時間がかかると思う。A〜Bクラスのコーヒー好きの人たちにはスペシャルティコーヒーという概念が広まりつつあるが、一般人には馴染みのない言葉である。スタバ=最高級コーヒーのポジションなのが現実だ。ましてや「抹茶カフェ」、「日本茶カフェ」などは「なにそれ?」という人もフィリピンでは少なくない。

オープン当初から「フィリピンで日本茶を紹介していきたい」という思いがあり、「宇治茶」にこだわり、品質にこだわってきた。しかし味の善し悪しの見分けがつかないフィリピン人に「クオリティー」ってなんだろうと自問自答している。特に競合のTsujiriが日本の辻利とはかけ離れたクオリティーのものを提供して、もてはやされているのを見ると余計にそう思う。クオリティーにこだわるのか?フィリピン人の嗜好に合わせるのか?

半分趣味で始めたようなカフェであるが、やはり始めたからには利益を出さなくてはいけない。オーナーの思いだけで「クオリティ」とかいいつつも、フィリピン人には合っていないものを提供しても本末転倒である。いくら経っても利益は出ず、倒産するのがオチだ。

フィリピンの飲食で成功するためにはいろいろな要素があるし一概にいえないが、人口比率で70%以上を占めるCクラス以下のクラスを狙おうとするとそれなりの値段のものしか提供できない。Aクラスを狙うのなら日本価格でも行けるが、出店場所が重要になる。スタバのようにネームバリューがないわれわれのようなカフェはなかなか難しい立場である。資金が潤沢にあり。利益度外視で何店舗も出店できるなら別だが・・・。

カフェをスタートしてつくづく思うが、あくまでもコーヒーや抹茶などは「嗜好品」であり、基本的にお金に余裕がある人が来る場所である。フィリピンではその傾向がより強い。お腹を空かせている人はやはり食事にお金を使う。誕生日などのイベントがあってもレストランで行う。決してカフェでは行わない。あくまでも「おまけ」な存在である。メインに上がることはありえない。給料日にも大きく左右される。給料が出た週末は売上が大きく伸びるが、イベントのあと、例えば母の日、父の日の直後の落ち込みはひどい。オマケにカフェは客単価が少ない。数が出なければ話にならない。フィリピンのカフェは本当に儲かっているのだろうか?

スタバを除けばフィリピンにおいてはUCCがカフェ業界での勝ち組の一つだと思う。コーヒーの価格はわれわれよりも若干高いのに、人はそこそこ入っている。食事メニューが豊富なのと、参入時期が比較的早く、コーヒーがスタバより美味しいという口コミが広がり金持ち層に支持され、未だにその支持をキープしている。ちなみにUCCは某フィリピンローカルの大きな食品企業のファミリーがスタートしたビジネスで、個人事業が多いオーナーカフェとは基本的な資本力が違う。

試行錯誤を続けてきているが、カフェで利益を出すためには魅力的な商品開発が不可欠だ。スイーツもより拡充していく。飲料だけで儲けが出てるのはスタバなどごく限られたブランドだけだ。

物販は現在は限られた商品しか置いていないが、今後はラインアップを増やしていきたい。特に需要が多い抹茶に関しては、ずっと販売をためらってきたが、近々販売を開始すると思う。日本でも抹茶はピンきりで、高級なものだと30gで5000円以上もする。Tsujiriさんが30gで1000ペソという強気な値段で販売をしているのだが、フィリピンで誰が買うのであろう?という思いはあるが、需要が高いのも事実である。さすがにまがい物は出せないが、日本人のように抹茶の味がそれほどわかっていないので、高級品を出しても味の区別がつかないと思われる。抹茶の物販はクオリティー重視より値段重視でいいかなと思っている。

飲料についてはローカルの嗜好に合わせた新製品を投入していく。日本以上に緑茶については残念ながら関心が薄い。彼らが好きなのは「抹茶」なのである。新製品については近々Facebookで紹介していく。しばらくは試行錯誤を続けていくが、ローカルにまず受け入れてもらわなければ話にならない。

いろいろと書いたが、まず私自身が客の立場として、「お客様視点」でもっと行きたいと思うカフェにしなくてはいけない。日本の堀口コーヒーでは1杯600円近くする同じコーヒーをここでは350円くらいで提供しているので、それだけでも価値があるのだが、それとケーキを合わせて食べたらシフクの時だ。抹茶ラテも悪くない。宇治茶や抹茶パフェは日本で出してもいけると思っている。

「毎日が修行」だとどっかの坊さんが言っていたが、その通りである。立ち止まる暇はない。
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