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台風と社員の忠誠心




昨日の台風による大雨で結構大変な目に遭いました。

水曜日から日本のサプライヤーさんが営業サポートに来ていただいて、昨日が帰国する日だったのですが、昨日の大雨でドライバーが来れないと連絡がありました。うちのドライバーは洪水が最もひどかった地域に住んでおり、5:00に家を出て何とか出勤しようと努力をしましたが、首まで浸かった洪水には勝てず断念しました。仕方なくホテルのタクシーをお願いしようと思ったら、外部に委託している会社のドライバーが来れないらしく、タクシーも断念。他に方法がないので私が7:00前に家を出て、空港まで運転してきました。

さすがの大雨でマカティなどエドサ通りはスイスイで、7:30前には空港に到着しました。お客様の乗ったANA便は2時間半遅れで無事に出発しました。問題は空港からの帰路でした。帰りのエドサ通りは混んでいるのがわかっていましたし、C5は洪水の危険性があったのでスカイウエイでブエンディア出口まで行き、そこからエドサもしくはRockwell経由でと思ったのですが、ブエンディアの出口が洪水。何とか抜けだしたと思ったらエドサの北行きが大渋滞。結局1時間半以上かかって帰りました。

昨日は本当は機械のデモテストが2件ありました。滅多にお声が掛からない大手の会社へのデモテストということで気合が入っていましたが、洪水のため延期。もう一つも洪水地域だったので敢えなく断念で延期。デモテストで問題なければ契約の運びだったのでちょっとガッカリしてしまいました。

それ以上にガッカリだったのがうちの社員の行動。デモテストに立ち会う予定のエンジニアから連絡があり、「Boss、ジプニーが捕まりません。会社に行けません。」とのこと。その道は私が途中抜け道で使った道で洪水がないのはわかっていたので彼が嘘をついているのはまるわかりです。ましてや会社まで十数分の1本道。別のスタッフに至っては彼女が妊娠中を理由に雨で滑って流産したらいけないので行けません、とのこと。「じゃあ雨が降るたびに会社に来れないのかよ。」と思ったのは言うまでもありません。

そんな中、洪水に使ってボートに乗りながらやってきた社員がいました。上の二人は会社から近いMandaluyongに住んでいますが、その彼はAntipoloの外れに住んでいて、洪水がひどかった地域の一つです。腰まで水に浸かり、臨時のボートに乗り、お昼すぎに会社に到着しました。もう服はびしょ濡れです。その姿を見てちょっとウルッと来てしまいました。

私はフィリピン人の会社に対する忠誠心というものに懐疑的です。どんなに可愛がっていても条件がいい会社や海外での仕事になびいてしまうフィリピン人を多く見てきました。彼らを会社に踏みとどませる方法は他よりも高額で条件のいい労働条件が基本と思っています。会社を辞めるときに「Back Payを払え」とか「この会社は違法行為をしている」などと労働局に駆け込むのは上記のような「来れるのに来れないふりをする社員」達です。

日本人みたいに「仕事に対する情熱」というのに著しく欠けるのがこの国の労働者です。「他にいい仕事がないからここで働いている」というのがほとんどで「やりたい仕事だったけど条件が良くないから辞めた」という人も数多く見てきました。キレイ事を言うわけではありませんが、私自身サラリーマン時代に仕事が本当に面白かった時は「給料がいくらになった」とか本当に気にしていませんでした。とにかく仕事をやるのが楽しくて楽しくて仕方がありませんでした。うちの会社の社員だけじゃなく、他のフィリピン人を見ても、「仕事を楽しくてやっている」人は日本ほどいない気がします。そんな社員は非常時には役にたちません。

この雨の中来た彼は正直仕事ができる方ではありませんし、ミスもたくさんします。遅刻もします。正直ダメ社員かもしれません。クビにしようと思ったことが何度もあります。でも彼の会社に対する愛情や忠誠心は他の社員とは比べ物になりません。土曜日・日曜日の会社の休みの日に嫌な顔をせずに出勤してくれるのが彼だけです。将来もし私の会社に何かあって、最後まで残っていてくれそうなのが彼だけのような気がします。心から信じられるフィリピン人はいない中、できなくても最後まで残ってくれるような社員が最後の最後で頼りになる気がしています。

最初の話に戻りますが、今回ドライバーが来れなかったのは物理的な問題でしたが、もしドライバーが近くに住んでいて上記の社員のような同じ考え方を持っていたら日本からのゲストが来ていても、理由をつけてきっと来なかったと思います。「万が一の時は俺が行く」という気概など持っていません、残念ながら。

この国の労働制度が「6ヶ月以上雇う時は正社員にせよ」というのが基本ですが、多くが6ヶ月以内の契約社員のままです。なぜか?とずっと思ってきましたが、最近理由がわかってきました。働かなければ払わなくてもいいからです。「働かなくても給料がもらえるならラッキー」と思うようなフィリピン人に給料を払いたくないと経営者が思うのは当然です。それなら縛りのない5ヶ月契約の社員が多くなるのは当然といえば当然かもしれません。

そんなことを感じた今回の台風でした。しかしこの国のインフラはどうしようもないですね。
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